給料が低いなら早めに転職したほうがいい？我慢し続けるリスクと見切りラインの考え方

「毎月の手取りが少なすぎて貯金もできない…」
「この会社にいても給料が全然上がる気がしない…」

そんなふうに感じていると、

「もう早めに転職したほうがいいのかな？」

と考えますよね。

つまり、「給料が低い＝即転職」ではなく、「低いまま居続けるリスク」と「転職のリスク」を比べて決めるのが大事です。

この記事では、

• 給料が低いまま我慢するリスク
• 「今の給料は本当に低すぎるのか？」を確認するチェックリスト
• 転職を考える前にやっておきたい準備
• 20代・30代別の考え方
• 次の記事につながる「転職に本当に必要な力」

を、できるだけリアルにまとめていきます。

給料が低いまま我慢し続ける3つのリスク

① 貯金も投資もできず、「将来の選択肢」が減る

手取りがギリギリすぎると、

• 貯金がほぼできない
• 新NISAやiDeCoなどの投資が始められない
• スキルアップのための勉強費（書籍・資格・スクール）も出しにくい

となり、未来の選択肢を増やすためのお金が用意できません。

同じ年数働いていても、

• 月に1〜2万円でも将来に回している人
• ずっとギリギリで、貯金も投資もゼロの人

では、5年後・10年後の差がかなり大きくなります。

② ベースの年収が低いと、転職後の年収も上がりづらい

転職するときの年収は、「前職の年収＋あなたのスキル・実績」をもとに決まることが多いです。

そのため、

• 今の年収がかなり低い
• しかもスキルや実績も説明しづらい

という状態だと、転職しても「そこまで大きくは上げにくい」という現実もあります。

逆にいうと、まだ若いうちに「年収」と「スキル」を少しでも上げておけば、その後の転職でも有利になりやすいということです。

③ 「自分なんて…」と自己肯定感が下がりやすい

給料が低い状態が続くと、

• 「自分は社会からそれくらいの価値しかないのかな…」
• 「どうせ転職しても通用しないかも…」

と、メンタル面にもじわじわダメージがたまっていきます。

そうなると、行動する気力がなくなり、「つらいけど何も変えられない」状態にハマりがちです。

だからこそ、「今の給料が低い理由」と「この先も低いままなのか」を、一度冷静に整理してみる必要があります。

とはいえ「給料が低い＝今すぐ辞めるべき」とは限らない

ここまで読むと、

「じゃあ、給料が低かったらとにかく転職したほうが良さそう」

と思うかもしれませんが、そうとも限りません。

たとえば、

• 残業が少なく、プライベートの時間がちゃんと取れる
• 人間関係がよく、ストレスが少ない
• 仕事の内容が面白く、スキルがかなり伸びている

こういう職場は、「お金になりにくいけど、将来のための経験値が貯まっている」パターンもあります。

また、あなた自身が

• まだ入社1〜2年目で、成果を出す前の期間
• 評価制度のタイミング前で、これから昇給の可能性がある

というケースもあるでしょう。

大事なのは、「今の職場であと1〜2年働いたとき、自分の市場価値が上がっていそうか？」という視点です。

今の給料が本当に「低すぎる」のかチェックリスト

感情だけで判断すると、

• 本当はそこまで悪くないのに「全部イヤ」に感じてしまう
• 逆に、かなり搾取されているのに「まあこんなものか」と思い込んでしまう

ということもあります。

そこで、今の給料が本当に「低すぎる」のか」をざっくり確認するチェックリストを用意しました。

• 手取りから生活費を引いたあと、毎月1万円も残らない
• ボーナスを合わせても、1年働いてほとんど貯金が増えていない
• 同じ業界・同じ職種の平均年収と比べて、明らかに低い（ネットで相場をチェック）
• 残業込みの労働時間で割ると、実質時給がアルバイトと大差ない
• 評価制度や昇給の仕組みが曖昧で、「どう頑張れば給料が上がるのか」がまったく見えない
• スキルアップの機会が少なく、このまま続けても市場価値が上がるイメージがない

このあたりにいくつも当てはまるなら、「早めに動いたほうがいい側」に寄っている可能性が高いです。

給料が低いと感じたときの「転職前3ステップ」

いきなり退職届を出す前に、最低限これだけはやっておくと安全というステップをまとめます。

ステップ1：自分の市場価値をざっくり把握する

• 転職サイトで、同業・同職種の求人年収をチェック
• 未経験でも応募できそうな別業界の求人も見てみる
• 口コミサイトやSNSで、同職種の「相場感」を調べる

この時点で、

• 「あ、うちの会社やっぱりかなり安いな…」
• 「意外とどこもこんなもんかも」

など、ざっくりした位置情報がつかめます。

ステップ2：スキル・実績の棚卸しをする

転職活動で重要なのは、「何ができる人なのか」を言葉と数字で説明できるかどうかです。

例えば、紙に書き出すだけでもOKなので、

• 今の仕事で普段やっていること（業務内容）
• 自分なりに工夫したこと・改善したこと
• できれば数字で表現できる成果（例：売上◯％アップ・残業削減◯時間 など）

を整理してみましょう。

ここがある程度整理できていれば、書類や面接で「伝えられること」が一気に増えます。

ステップ3：情報収集しながら、少しずつ行動を始める

• 転職サイトに登録して、求人をストックしておく
• 気になる転職エージェントに1〜2社だけ相談してみる
• 副業や資格の勉強など、「自分の価値を上げる行動」を少しずつ始める

いきなり会社を辞めるのではなく、「情報と選択肢を増やしながら、いつでも動ける状態にしておく」イメージです。

20代・30代で少しだけ考え方が変わる

20代：早めの方向転換がしやすいゴールデンタイム

20代のうちは、

• 未経験職種にもまだチャレンジしやすい
• 多少の遠回りをしても、キャリアを立て直す時間がある

という意味で、「違う」と感じたら早めに動きやすい時期です。

とくに、

• 長時間労働＋低賃金＋スキルも身につかない
• ハラスメントが横行していて、心身ともにすり減っている

といった職場なら、「3年我慢しろ」よりも「早く環境を変えたほうがいい」ケースも多いです。

30代：今の経験をどう活かすかを軸に考える

30代に入ると、

• 完全未経験ジャンルへの転職は少し難しくなる
• 年収やポジションなど、守りたいものも増えてくる

ため、「今までの経験をどこで活かすか」を意識した転職が重要になります。

もし今の会社での経験が、

• 他社でも評価されそうなスキルにつながっている
• 別業界に持っていっても役立ちそう

のであれば、「業界は同じで会社を変える」「職種を少しだけシフトする」など、現実的なラインを探るのがおすすめです。

次の記事につなげるテーマ：「転職に必要なのは顔？コミュ力？協調性？」

転職を考え始めると、

• 「やっぱりイケメン・美人じゃないと受かりにくい？」
• 「コミュ力おばけじゃないと無理？」
• 「陽キャじゃないと面接で落とされる？」

こんな不安も出てきますよね。

もちろん、第一印象やコミュニケーションはゼロよりあったほうが有利です。でも、転職でいちばん大事なのは「顔」ではなく、再現性のある成果と、最低限のマナー・準備です。

次の記事では、

• 転職に本当に必要な「スキル」と「人柄」のバランス
• 内向的でも評価されるアピールの仕方
• 面接で見られているポイント

などを、もう少し深掘りして書いていく予定です。

まとめ：給料の「額」だけでなく、「未来へのつながり」で判断しよう

最後に、この記事のポイントを整理します。

• 給料が低い＋この先も上がる見込みが薄い＋スキルも身につかないなら、早めに転職を検討したほうがいい
• ただし、成長環境や働きやすさが高い職場なら、給料だけで判断して飛び出すのはもったいない
• まずは、今の給料が本当に低すぎるのかをチェックし、自分の市場価値・スキルを棚卸しする
• いきなり退職するのではなく、情報収集と準備をしながら、いつでも動ける状態をつくる

給料が低いと、どうしても「今がつらい」ことばかりに目が行きがちです。
でも本当に大事なのは、

「このまま今の会社にいた5年後」と「転職して5年後」、どちらの自分のほうが笑っていそうか？

という視点で考えること。

この記事が、そんな未来を考えるきっかけになればうれしいです。

※この記事は一般的な情報にもとづいた考え方であり、特定の会社や転職サービスの利用をすすめるものではありません。実際に転職するかどうかは、仕事内容・家庭の事情・健康状態などもふまえて、自分のペースで判断してください。

YAMADA

金融会社員｜コツコツ資産形成ブロガー

都内の金融会社で働く会社員です。 普段は投資信託やNISAなどの事務・バックオフィス業務に携わりつつ、自分でも新NISAやインデックス投資でコツコツ資産形成中。 このブログ「コツコツマネーLabo」では、 「最初の1万円の使い方」「投資初心者向けの基本用語」「副業や節税のリアル」など、自分が実際に学んでよかったお金の知識をわかりやすく発信しています。