メルカリでマネーロンダリングを疑われた?利用制限・売上金保留の流れと巻き込まれない対策

フリマアプリの普及で、誰でもかんたんにモノを売り買いできるようになりました。
一方で、最近はニュースやSNSで
- 「メルカリでマネーロンダリングが多発しているらしい」
- 「マネーロンダリングを疑われてメルカリアカウントが止まった」
- 「メルカリ マネーロンダリング 通報されたらどうなる?」
といった話題も見かけます。
正直、普通にメルカリを使っている人からすると、
- マネーロンダリングってそもそも何?
- 自分も知らないうちに巻き込まれたりしない?
- もし疑われたらどうすればいいの?
と不安になりますよね。
- 普通に使っているだけなら過度に怖がる必要はない(ただし「名義貸し」「外部送金」「実態のない取引」は別)
- 疑われると、本人確認の追加・利用制限・売上金の保留が起きることがある
- 巻き込まれないコツは、アカウントを貸さない/相場から外れない/怪しい依頼は断って事務局へ
- 心当たりがない場合は、事実ベースで説明+履歴の保存が最優先
この記事では、
- マネーロンダリングの意味と基本
- フリマアプリが悪用されるときのイメージ
- メルカリで「マネーロンダリングを疑われた」ときに起こりうること
- 通報・口座凍結・逮捕のリスク
- 普通のユーザーが巻き込まれないための対策
を、専門用語は最小限にしつつ整理していきます。
※この記事は、犯罪行為のやり方を紹介するものではなく、「巻き込まれないための知識」をまとめた内容です。
マネーロンダリングとは?初心者向けに意味を整理
まず、「マネーロンダリング 意味」から。
マネーロンダリング(Money Laundering)は、ざっくり言うと、
犯罪で得たお金の出どころを隠して、「きれいなお金」に見せかけること
です。
たとえば、
- 詐欺・薬物・闇バイトなどで手に入れたお金を
- 別の名義の口座やサービスをぐるぐる回して
- 「普通の取引で得たお金」に見せかける
といったイメージです。
日本では、「犯罪による収益の移転防止に関する法律(犯罪収益移転防止法)」で、
- 銀行・クレジットカード会社・証券会社
- フリマアプリ・決済アプリなどの事業者
が、マネーロンダリング対策(AML)を行うことが義務づけられています。
- 目的は「お金の出どころを分からなくする」こと
- だから事業者側は、怪しい動きがあると止めて確認する(これが利用制限の正体)
なぜメルカリなどのフリマアプリが狙われるのか
フリマアプリは、
- 少額の取引がたくさん行われる
- 決済〜振込までアプリ内で完結する
- 個人同士のやり取りに見える
という特徴があります。
この「少額×個人取引」という見た目を利用して、
- 盗難品や不正に入手したギフト券・ポイントを売る
- 実態のない商品を高額で売買したことにして、資金を移動させる
- 他人名義のアカウントを使って現金化する
といったマネーロンダリングの一部に利用されるケースがあるとされています。
もちろん、普通に家の不用品やハンドメイド作品を売っているユーザーが犯罪者扱いされるわけではありません。
ただ、プラットフォーム側は「怪しい動き」があればチェック・報告する義務があり、その過程で一般ユーザーが巻き込まれることもゼロではありません。
メルカリでマネーロンダリングを疑われるのはどんな時?
具体的な審査ロジックは公開されていませんが、一般的にマネーロンダリング対策としてチェックされやすいのは、こんな動きです。
- 短期間に高額な取引を繰り返している
- 相場から大きく外れた高額出品・購入が多い
- 同じ相手との間で不自然な売買を繰り返している
- 「実態がなさそうな商品」の取引が多い(内容があいまい・説明がない など)
- 本人確認情報と、実際の取引パターンがかみ合わない
- 相場より明らかに高い(または安い)取引が続く
- 説明が薄い/実態が伝わらない商品(写真や説明不足)
- 短期に高額が続くなら、説明を丁寧にして「普通の売買」だと分かる形に寄せる
こうした動きが続くと、
- アカウントが一時停止される
- 「ご利用状況の確認」のメールが届く
- 追加の本人確認書類の提出を求められる
といった対応が行われ、「マネーロンダリングを疑われた?」と感じる人も出てきます。
「メルカリ マネーロンダリング 疑われた」ときに起こりうること
もし、メルカリ側から
- 利用制限がかかった
- 取引や振込が止まった
- 「マネーロンダリング防止のための確認」といったメッセージが届いた
などの状況になった場合、次のような流れになることがあります。
① 追加の本人確認・取引内容の確認
まずは、
- 運転免許証・マイナンバーカードなどの本人確認書類
- 取引の目的や、仕入れ先・販売先に関する説明
を求められることがあります。
この段階では、「怪しいから一発アウト」ではなく、「本当に不正取引ではないかの確認」という意味合いが強いです。
② アカウント制限・売上金の一時保留
内容によっては、調査が終わるまで
- 新規の出品・購入ができない
- 売上金の振込が一時的に保留される
といった対応が取られる場合があります。
銀行口座でも、マネーロンダリングが疑われると口座凍結されることがありますが、フリマアプリも同様に「いったん止めてから調べる」ことがあります。
③ 悪質と判断された場合は通報・アカウント停止の可能性も
もし、
- 明らかに犯罪行為に関係している取引
- 他人名義の口座・アカウントを使った取引
- 不正に入手したギフト券やポイントの換金
などが発覚した場合、
- アカウントの永久停止
- 関係する取引の削除・キャンセル
- 必要に応じて、警察・関係機関への通報
といった対応が取られる可能性があります。
ここまで行くと、場合によっては逮捕・書類送検といった重い結果につながることもあり得ます。
知らずに巻き込まれないための「マネーロンダリング対策」
普通にメルカリを使っている人でも、知らないうちにグレーな取引に巻き込まれる可能性はゼロではありません。
ここからは、一般ユーザーが意識しておきたい「メルカリ マネーロンダリング 対策」をまとめます。
- アカウント・本人確認情報は絶対に貸さない
- メルカリ外での送金・直取引・先払い依頼は断る
- 相場とかけ離れた値付けを避け、説明と写真を丁寧に(実態が伝わる形に)
- 違和感があれば、スクショ→事務局へ相談が最強
① アカウント・本人確認情報を絶対に貸さない
もっとも危険なのが、
- 「メルカリのアカウント貸してくれたら◯万円あげる」
- 「本人確認だけお願い、売上は全部あげる」
といった名義貸しの勧誘です。
これは、
- あなた名義のアカウントが犯罪に使われる
- 問題が起きたとき、あなた自身が「マネーロンダリングの疑い」をかけられる
という、超ハイリスク行為です。どんなにおいしい話に見えても、絶対に応じないようにしてください。
② 実態のない取引・おかしな依頼には乗らない
たとえば、
- 「商品はいらないから、とりあえず高額で出品して」
- 「後でキャンセルするから、先に受取評価だけしてほしい」
- 「メルカリ外でお金を振り込むから、商品だけ送って」
といった依頼は、マネーロンダリングや詐欺の一部になっている可能性があります。
少しでも違和感があったら、
- やり取りをスクショして
- メルカリ事務局に相談
するのが安全です。
③ 相場から大きく外れた価格設定を避ける
「メルカリ せどり」などで副業をしている人も含め、
- 明らかに相場より高い価格での身内売買
- 意味のない高額商品(空箱・メモ紙など)
は、マネーロンダリングや詐欺に見えてしまう可能性があります。
ビジネスとしてメルカリを使う場合でも、
- 他の出品と比べて極端に高い値付けをしない
- 商品説明を丁寧に書く(何の商品か分かるように)
といった基本を守ることで、余計な誤解を招きにくくすることができます。
身に覚えがないのに「マネーロンダリングを疑われた」場合の対応
もし、ほんとうに心当たりがないのに、
- 「マネーロンダリング防止の観点からご利用状況を確認しています」
- 「不審な取引に関するご連絡」
といったメッセージが来たら、どうすればいいでしょうか。
- 事実ベースで落ち着いて回答する(感情で戦わない)
- 取引履歴・メッセージ・発送控えのスクショを保存する
- 警察沙汰や重大な疑いが出たら、弁護士・公的相談窓口へ
① 正直に・事実ベースで説明する
プラットフォーム側は、
- その取引が「普通の売買」なのか
- それとも不正な資金移動なのか
を見極めたいだけです。
聞かれたことには、
- 何を・いくらで・なぜ買った/売ったのか
- 相手はどんな人か(知人なのか、たまたま買ってくれた人なのか)
を、落ち着いて事実のとおりに回答しましょう。
② 取引履歴・やり取りのスクショは取っておく
念のため、
- 商品ページ
- メッセージのやり取り
- 発送した控え(伝票番号など)
のスクリーンショットを残しておくと、後から説明が必要になったときに役立ちます。
③ 不安が大きいときは、弁護士・公的相談窓口に相談
もし、
- 警察から連絡が来た
- 「事件に関わっている可能性がある」と言われた
といった状況になった場合は、一人で抱え込まずに弁護士や法律相談窓口を利用しましょう。
マネーロンダリング関連の法律は専門的なので、ネット情報だけで判断するのは危険です。
まとめ|「知らなかった」で済まない時代だからこそ、最低限の知識を
フリマアプリは便利ですが、その便利さがマネーロンダリングや詐欺にも悪用されているのが現実です。
最後に、この記事のポイントを振り返ります。
- マネーロンダリングとは、犯罪で得たお金の出どころを隠して「きれいなお金」に見せる行為。
- メルカリなどのフリマアプリは、少額・個人間取引が多く、悪用されるケースが報告されている。
- 短期間の高額取引や、実態のない売買が続くと、アカウント制限・売上金保留につながることがある。
- 名義貸し・相場とかけ離れた高額売買・メルカリ外での送金依頼などは、犯罪に巻き込まれる入口になり得る。
- 身に覚えがない場合でも、事実を丁寧に説明+履歴を保存し、必要に応じて専門家に相談する。
「自分には関係ない」と思っていると、怪しい誘いに対する警戒心がゆるくなりがちです。
最低限の知識と、「少しでも変だと思ったら断る勇気」を持って、フリマアプリと上手に付き合っていきましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案についての法律判断を行うものではありません。具体的なトラブルに巻き込まれた場合は、必ず弁護士や公的相談窓口にご相談ください。






